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メルマガ2015,5月号追記 [無料メルマ「楽×2学教材集」(ラクガク)について]

 今回ご紹介したのは『特別支援教育・教育相談・障害者支援のために「ASIST 学校適応スキルプロフィール」適応スキル・支援ニーズのアセスメントと支援目標の立案』というアセスメントツールです。一冊の書籍として販売されています。



 通級や固定学級のような特別支援学級教員、特別支援学校教員だけではなく、通常学級教員や保護者の方も、上手に使えばお子さんの健やかな成長を促すための支援を考える道筋となるツールだと思います。

 このツールの最大の利点は費用対効果に優れている点、専門知識や経験がなくとも、子どもを見る目と忍耐力があれば誰が行っても同じようなアセスメント結果が出るであろうという2点にあると思います。

 まず費用対効果。

 「なんとなく学校生活で困っているんだろうけれど、どこがどう困っているのか……?」と思っている先生や「保護者から見ると色々心配なんだけれども、担任の先生は『クラスで目立つ問題行動はないから大丈夫』だと言うだけで、うちの子をしっかり見てくれない」なんていう心配や不満を抱いている保護者の方はいらっしゃると思います。その『モヤモヤ』を、数値的な根拠で具体的に「どこが困っているのか、どこが問題なのか」をしっかり指摘してくれるのがこのツール。

 それでいてお値段は、たったの(というには少々値が張りますが)5,000円+消費税=5,400円!

 高いと思うか、安いと思うのか。それは目の前のお子さんの困り感がどれだけ分かりづらいものであるか、と言うことで決まるかもしれません。

 次は誰が行っても同じようなアセスメント結果が出る利点。書籍にはCD-ROMがついており、これにはエクセル、ワード、PDFの形式で記録用紙やプロフィール票が記録されています。これを印刷して質問事項に答え、書籍の説明に従って結果をアセスメントするだけです。特別な知識は不要です。

 ただし、質問事項は150もあります。大量の質問を見ると、思わずいやになってしまうかもしれません。それに普段からお子さんの様子をよく見ていなければ応えられない内容ばかりです。家庭の様子、学校の様子など、教員と家庭が協力しなければ、正しく質問に答えることが難しいのも確かです。

 楽に使えるツールではありませんが、お子さんにどのような支援が必要か分からずに困っていらっしゃるという方には、教員・保護者を問わず、力になってくれる便利な道具ではないかと思います。初心者でも使えるように間口は広く、しかし、ベテラン教員及び専門的な知識をもっている方ほど扱いは難しくなる。そんな不思議な支援ツールではないかと思います。
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コメント 2

ハマコウ

利用価値が高そうですね。
項目が多いのは大変そうですが それだけに期待もできそうです

by ハマコウ (2015-05-01 18:31) 

自称隊長

ナイスをくださった皆様、どうもありがとうございます。月一更新のゆる〜いブログを見てくださり、感謝感激です。

ハマコウさん、コメントをどうもありがとうございます。実際に使ってみれば実感するのですが、ある程度信頼の置けるアセスメントを行うためには、これくらいの質問数は必要なんだろうと思います。教員と保護者の児童観に案外大きな差異があることに気づかされるツールです。これをもって、この保護者(或いは教員)は見方が厳しいとか甘すぎるとか、見立てが甘いとかほとんど子供に関心がないのだろうか、といった普段の子供への接し方が透けて見えるのも面白いです。
by 自称隊長 (2015-05-01 20:29) 

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